※本ページはアフィリエイト広告(PR)を含みます。
この記事の結論
赤ちゃんが泣き止まないとき、まず1つだけ試すなら「抱っこして5分“歩く”→そのまま座って5〜8分→そっと置く」です。寝かしつけの多くが経験則で語られるなか、これは日本の研究チームが赤ちゃんを対象に4つの方法を実際に比べて確かめた手順で、道具も費用もいらず、母親以外の人でも同じように試せます。
ただし、泣きの理由も効くやり方も月齢で変わります。この記事では、赤ちゃんが泣く理由と月齢ごとの泣きの量の目安、研究でわかった手順の詳しいやり方、それが効かないときに次に試す方法、やりがちな失敗、そして受診したほうがいいサインと絶対にやってはいけないゆさぶりまでを、出典つきでまとめます。
今の困りごと別、まず試すこと
| いまの状況 | まず試すこと |
|---|---|
| とにかく泣き止まない(生後0〜7か月) | 抱っこして5分“歩く”。平らな場所を一定のペースで |
| 抱っこで寝るのに、置くと必ず起きる | 眠ってから座って5〜8分待ってから置く |
| 夕方から夜だけ、毎日火がついたように泣く | 黄昏泣きの可能性。生後3〜4か月ごろに落ち着くことが多い |
| 手足がビクッと動いて自分で起きてしまう | おくるみで軽く包む(足はゆるく・仰向けで) |
| 抱っこ歩きが体力的につらい | 抱っこ紐やヒップシートで負担を減らす/交代する |
| 夜中に何度も起きて泣く(生後6か月〜) | 夜泣きとして対処。生活リズムの見直しから |
| 泣き方がいつもと違う、ぐったりしている | 自己判断せず受診・相談を。記事後半の受診サインを確認 |
| こちらの気持ちが限界 | 安全な場所に仰向けで寝かせて数分離れる。絶対にゆさぶらない |
そもそも赤ちゃんはなぜ泣くの?
赤ちゃんにとって泣くことは、「お世話して」と大人に伝えるための、生まれつきの合図です。研究の世界でも、乳児の泣きは「そばに来てもらい、世話を引き出すために備わった信号」だと考えられています(Soltis, 2004)。お腹が空いた・オムツ・暑い寒い・眠い・不安——理由はさまざまですが、泣くこと自体は正常な行動で、育て方のせいではありません。
そして知っておくと少し気が楽になるのが、泣く量には「山」があるということ。8,690人の赤ちゃんの記録をまとめた研究では、1日の「ぐずり+泣き」の合計時間は生後6週ごろまで平均117〜133分あり、生後10〜12週には平均68分まで減っていました(Wolke, Bilgin & Samara, 2017, The Journal of Pediatrics)。つまり、生後1〜2か月の「今」がいちばん泣く時期で、そこを越えれば自然に減っていくのが平均的な経過です。
月齢別、泣きの主な理由と効きやすいこと
| 月齢 | 泣きの主な理由 | 効きやすいこと |
|---|---|---|
| 生後0〜1か月 | 空腹・オムツ・暑さ寒さ・眠い | 授乳とおむつを整える/抱っこして歩く/おくるみ |
| 生後1〜3か月 | 泣きの量がピーク。夕方の黄昏泣きも | 抱っこ歩き5分→座って5〜8分/外気にあたる/ベビーカー |
| 生後4〜6か月 | 眠りが浅くなる時期。寝返り・刺激の増加 | 生活リズムを整える/寝返り期の環境づくり |
| 生後6〜12か月 | 人見知り・後追い・夜泣き | 夜泣き対策/人見知り・後追いへの対応 |
| 1歳以降 | 自我・思い通りにいかない気持ち | 気持ちを言葉にして返す/イヤイヤ期の対応 |
泣いたら、まず30秒で確かめる6つ
やみくもに揺らす前に、次の6つを順に見るだけで原因が見つかることがあります。
- お腹:前回の授乳から時間が経っていないか。口を開ける・手をなめるは空腹の早いサインです。
- オムツ:少量でも背中側に漏れていないか。
- 暑さ・寒さ:背中に手を入れて汗ばんでいたら着せすぎ。新生児期は大人+1枚、首がすわるころからは大人と同じ〜1枚少なめが季節ごとの服装の目安です。
- げっぷ・おなら:授乳後に反り返って泣くならげっぷが残っていることも。縦抱きで背中をさすってみる。
- 眠気:目をこする・あくび・視線が合わなくなる、は「眠い」のサイン。この段階で寝かしつけに入ると成功しやすくなります。
- 体のどこかが痛い:服のタグ、靴下のゴム、そして指や足の指、性器に髪の毛が巻きついていないか。抜けた髪の毛が指に巻きついて締めつける「ヘアターニケット」は、外からは見えにくいのに強い痛みが続くため、原因不明の泣きが長引くときは指を1本ずつ確認する価値があります。
研究でわかった泣き止ませ・寝かしつけの手順
ここからが本題です。理化学研究所などの研究チームは、生後7か月以下の赤ちゃん21人を対象に、泣いている赤ちゃんに対する4つの方法——①抱っこして歩く ②抱っこして座る ③ベッドに置く ④ベビーカーに乗せて前後に動かす——を実際に比べました(Ohmura ほか, 2022, Current Biology。理化学研究所のプレスリリース、PubMed)。
鍵になるのが輸送反応という仕組みです。これは、親に運ばれているとき、動物の赤ちゃんが自然と大人しくなる本能的な反応のこと。ネズミやネコの子が首をくわえて運ばれるとおとなしくなる、あの反応がヒトの赤ちゃんにもある、という考え方です。
わかったことは次のとおりです。
- 30秒の比較:「抱っこして歩く」と「ベビーカーを前後に動かす」では有意に泣き止んだ。一方、座ったままの抱っこでは泣き止まなかった。
- 5分間の抱っこ歩き:全員が泣き止み、45.5%がそのまま眠った。さらに18.2%は、歩くのをやめてから1分以内に眠った。
- 置いたとき:約3分の1が目を覚まし、約3分の2は眠り続けた。
- その差は「待ち時間」:目を覚ました子は、眠ってから平均3分でベッドに置かれていた。眠り続けた子は、眠ってから平均8分抱っこされていた。
今夜から試せる3ステップ
- 5分、抱っこして“歩く”。座ったままでは効果が出ませんでした。研究チームは、つまずくもののない平らな場所を、急に向きを変えたり立ち止まったりせず、一定のペースで淡々と5分歩くこと、赤ちゃんの頭と体を自分の体に密着させて支えることを挙げています。
- 眠っても、すぐ置かない。そのまま座って5〜8分抱っこを続け、眠りが深まるのを待ちます。
- そっと置く。深く眠ってから、ゆっくり布団へ。
「置くと起きる」を減らす待ち時間
「抱っこでは寝るのに、置くと必ず起きる」の正体は、多くの場合眠りが浅いうちに置いていることです。研究で目を覚ました子と眠り続けた子を分けたのは、寝かせ方の上手さより眠ってからの経過時間(3分か、8分か)でした。眠ったらスマートフォンのタイマーを5分(余裕があれば8分)にセットし、鳴ってから置く——それだけで成功率が変わることがあります。
なお、これは21人という少人数の研究で、すべての赤ちゃんに必ず効くわけではありません。泣きには個人差が大きく、研究者も「5〜10分歩いても全く泣き止まないときは、医療機関に相談を」と述べています。長時間の抱っこ歩きで肩や腰がつらいときは、体に合った抱っこ紐やヒップシートがあると負担がだいぶ違います。
抱っこ歩きが効かないときに、次に試す4つ
1. おくるみで包む
手足がビクッと動いて自分で目を覚ましてしまう時期には、体を軽く包むと落ち着くことがあります。注意点は3つ。足は自由に曲げられるゆるさで包む(股関節のため)、必ず仰向けで寝かせる、そして寝返りの兆しが出たら卒業すること。詳しくはおくるみ・スワドルの比較記事にまとめています。
2. 音を使う(ホワイトノイズ)
ホワイトノイズとは、換気扇やドライヤーのような「サーッ」という一定の雑音のこと。胎内の音に近いとされ、落ち着く赤ちゃんもいます。ただし音量には注意が必要で、米国小児科学会(AAP)の学会誌に載った研究では、乳児向けの音響機器14台を調べたところ、最大音量にすると全機種が病院で推奨される騒音レベルを超えていました(Hugh ほか, 2014, Pediatrics)。目安は50デシベル以下(静かな事務所くらいの音量)、赤ちゃんから2mほど離して置く、眠りにつくまでの間だけ流すこと。歌やお話でも同じように落ち着くことがあるので、歌で泣き止ませる方法や反町隆史「POISON」での寝かしつけも選択肢になります。
3. おしゃぶりで「吸う」
吸う動きそのものが落ち着く子もいます。おしゃぶりは、入眠時に使うと乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを下げる可能性が指摘される一方、長く使うと噛み合わせに影響することが知られています。小児科と小児歯科の専門家による見解では、1歳を過ぎたらホルダーを外して常時使用をやめ、遅くとも2歳半までに卒業することが勧められています(小児科と小児歯科の保健検討委員会, 2005)。母乳育児が軌道に乗ってから使い始めるほうが無難です。
4. 場所と空気を変える
研究で「ベビーカーを前後に動かす」に効果があったように、移動の感覚は泣き止みにつながります。ベランダや玄関先で外気にあてる、ベビーカーで少し散歩する、車で移動する——気分転換は大人にとっても効きます。ただし車では、眠ってもチャイルドシートに座らせたまま長時間放置しない(気道が圧迫されることがあります)点にご注意ください。
夕方だけ激しく泣く「黄昏泣き(コリック)」
夕方から夜にかけて、お腹も空いていないのに火がついたように泣く——これは黄昏泣き(コリック)と呼ばれる現象です。国際的には「1日3時間以上、週3日以上、3週間以上続く、健康な赤ちゃんの泣き」という目安(Wesselの「3の法則」)が使われ、生後3〜6週ごろに現れて、3〜4か月ごろには落ち着くことが多いとされます。先ほどのWolkeらの分析でも、ぐずり・泣きの量は生後8〜9週を過ぎると大きく減っていました。
原因ははっきりしていませんが、病気ではないと考えられています。対処としては、この時間帯だけは家事を諦めて抱っこに専念する、夕方前に散歩や入浴を済ませておく、パートナーと時間で交代するといった「乗り切り方」のほうが現実的です。ただし、初めて激しく泣いた日や、嘔吐・血便・発熱を伴うときは、黄昏泣きと決めつけず一度受診してください。
やりがちな失敗5つ
- 眠った直後に置く。いちばん多い失敗です。5〜8分待つだけで結果が変わります。
- 2〜3分ごとに方法を次々に変える。抱っこ→おしゃぶり→音楽→授乳と切り替えると、そのたびに赤ちゃんの状態がリセットされます。1つの方法は5分続けてから判断を。
- 座ったまま揺らす。研究では、座った抱っこは泣き止みにつながりませんでした。腰は重くても、立って歩くほうが近道です。
- ホワイトノイズを大音量で一晩中流す。音量と距離、そして「眠るまで」を守りましょう。
- 一人で耐える。泣き声を聞き続けることは、それ自体が強いストレスです。交代できる人がいるなら早めに頼るほうが、結果的に赤ちゃんにとって安全です。
どんなに泣いても、絶対にゆさぶらないで
泣き止まないと、追い詰められてしまうことがあります。でも、赤ちゃんを激しくゆさぶるのは絶対にやめてください。
乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)とは、赤ちゃんを強く揺さぶることで、まだ弱い脳や血管が傷つき、重い障害や命に関わる事態を招くことをいいます。「泣き止ませようと強く揺する」「イライラして揺さぶる」はもちろん、強すぎる『高い高い』も危険です。首がすわる前後の赤ちゃんは特に注意が必要です。厚生労働省も、泣きへの対処と揺さぶりの危険を解説した約11分の啓発動画『赤ちゃんが泣きやまない』を公開しています。
どうしてもつらいときは、赤ちゃんを安全な場所(ベビーベッドなど)に仰向けで寝かせて、数分その場を離れて深呼吸してかまいません。泣かせたまま少し離れることより、感情的に揺さぶってしまうことのほうが、はるかに危険です。
一人で抱えないための相談先
- こども医療でんわ相談(#8000):夜間・休日に、小児科医や看護師へ電話で相談できる公的な窓口です。プッシュ回線で#8000にかけると住んでいる都道府県の窓口につながります。対象は15歳未満、受付時間は都道府県により異なりますが、多くは夜19時ごろから翌朝までと、土日の日中です。
- 自治体の産後ケア事業・こども家庭センター:日帰りや宿泊で赤ちゃんを預かり、母体の休息と授乳相談に対応してくれる自治体が増えています。「泣き止まなくてつらい」は立派な利用理由です。
- 産婦人科・かかりつけ医:眠れない・食べられない・涙が止まらない状態が2週間以上続くときは、産後のこころの不調の可能性もあります。自己判断せず相談してください。
ワンオペで日中を乗り切る工夫はワンオペ育児を乗り切る工夫にまとめています。
受診したほうがいいサイン
泣きは体調不良のサインのこともあります。次のような場合は、自己判断せず、かかりつけ医・小児科に相談してください。
- 発熱・嘔吐・下痢を伴う、ぐったりしている、顔色が悪い。特に生後3か月未満で38℃以上の熱があるときは、早めの受診を。
- 激しく泣く→15〜20分けろっとしている→また激しく泣く、を繰り返す。嘔吐や、いちごゼリー状の赤い便を伴うときは腸重積症の可能性があります。発症から時間が経つほど治療が大がかりになるため、この泣き方は様子見せず受診してください。
- 足のつけ根や陰嚢に、押しても戻らない膨らみがある。
- 指・足の指・性器に髪の毛が巻きついている(ヘアターニケット)。
- 甲高い・弱々しいなど、いつもと明らかに違う泣き方が続く。
- 5〜10分抱っこして歩いても、まったく泣き止む気配がない(研究チームが受診を勧める目安として挙げています)。
熱があるときの家庭でのケアは赤ちゃんが発熱したときの家庭でのケアも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 抱っこ癖がついてしまいませんか?
A. 泣いたら応えることで抱き癖がつく、と過度に心配する必要はありません。安心できる経験を重ねた赤ちゃんのほうが、少しずつ一人でも落ち着けるようになっていくと考えられています。
Q. 少し泣かせておくのはダメですか?
A. 安全な場所で数分泣かせておくことは、親が落ち着くために必要な選択です。いわゆる「泣かせて待つ」寝かしつけを取り入れた家庭とそうでない家庭を追った研究では、生後18か月時点の愛着や行動発達に差は見られませんでした(Bilgin & Wolke, 2020)。ただしこれは家庭の記録をたどった観察研究で、「必ず安全」と言い切れるものではありません。新生児期は空腹や不調のサインを見逃さないことが優先ですし、月齢や家庭の状況によって向き不向きもあります。無理に取り入れる必要はありません。
Q. 抱っこで寝たあと、置くと必ず起きます。
A. 眠ってすぐに置くと起きやすいことが研究で示されています。目を覚ました子は眠ってから平均3分、眠り続けた子は平均8分でした。眠ってから5〜8分待ってから、そっと置いてみてください。
Q. 父親が抱っこすると泣きます。母親でないとダメ?
A. 抱き方が不安定だと落ち着きにくいことはあります。研究チームは、抱っこ歩きの効果は母親以外の人でも期待できるとしています。頭と体を自分の体に密着させて支え、一定のペースで歩く——このコツを共有するだけで変わることがあります。
Q. 何をしても泣き止みません。
A. 原因が見つからないのに泣く日もあります。安全を確保したうえで一度リセットし、親も休息を。つらいときは離れてかまいません。ただし、いつもと違う泣き方や上記の危険サインがあるときは受診を。
まとめ
赤ちゃんが泣くのは「お世話して」と伝えるための正常な合図で、その量は生後1〜2か月をピークに自然と減っていきます。泣き止ませ・寝かしつけで最初に試す価値があるのは、研究で確かめられた「抱っこして5分歩く→座って5〜8分→そっと置く」。効かないときは、おくるみ・音・おしゃぶり・場所を変えるを順に試し、それでも泣き方がいつもと違うなら受診を。
そして、どんなに泣いても絶対にゆさぶらないこと、つらいときは離れて、頼ること。今日うまくいかなくても、それはあなたのせいではありません。
価格・在庫・仕様・レビュー件数は変動します。最新情報は各商品ページでご確認ください。
運営者情報 | プライバシーポリシー | 免責事項


コメント