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- 結論:毎日搾るなら「メデラ スイング・マキシ ハンズフリー」、様子見なら4,980円のLARUTAN
- まず用語を整理:シングル・ダブル・ハンズフリー
- 失敗の多くは「さく乳口のサイズ」で起きている
- 電動搾乳器を選ぶ5つの基準
- 比較表:数値で見る5機種
- 悩み別・あなたが選ぶべき1台
- 1. メデラ スイング・マキシ ハンズフリー | 服を着たまま、洗い物3つで済ませる
- 2. ピジョン はじめてさく乳セット(電動 handy fit+) | 保存パックまで一式そろう国産
- 3. いつくし izxi 電動さく乳器 YW-688 | 7,000円以下で買えるカップ一体型
- 4. LARUTAN 電動搾乳機 | レビュー2,278件、判断材料がいちばん多い1台
- 5. Mama&Me QuickPull | 45dBという数値を出している静音モデル
- いつから、いつまで使う?
- 買う前に知っておきたい、やりがちな失敗
- 搾った母乳の保存と、あたため方
- 職場復帰後、搾乳をどう回すか
- よくある質問
- まとめ
結論:毎日搾るなら「メデラ スイング・マキシ ハンズフリー」、様子見なら4,980円のLARUTAN
電動搾乳器を比較していくと、価格は約4,980円から13,000円台まで3倍近い開きがあります。ただ、値段の差より先に決着をつけたいのは「両手が空くかどうか」と「毎日いくつパーツを洗うか」の2点です。搾乳は1回で終わる作業ではなく、1日に何度も繰り返すからです。
職場復帰や上の子のお世話があって、毎日1〜3回搾る見通しがある方には、メデラ スイング・マキシ ハンズフリー(約12,900円)をおすすめします。理由は3つあります。
- 洗うパーツが3つだけ(両胸で使っても6つ)。後述するピジョンの機種は電動部を除く8パーツを毎回洗う設計で、この差は1日3回×毎日で効いてきます
- さく乳口が21mmと24mmの2サイズ同梱。搾乳がうまくいかない原因の多くはこのサイズ違いで、最初から2つ入っているモデルは「買い直し」のリスクが小さくなります
- 授乳ブラの中にカップを入れるだけで、服を着たまま両手が空きます。カップは片胸76gとモーターが入っていないぶん軽く、専用ブラも要りません
一方、搾乳するかどうかまだ分からない、月に数回で済むかもしれないという段階なら、いきなり1万円超えを買う必要はありません。楽天レビュー2,278件で★4.58のLARUTAN 電動搾乳機(約4,980円)か、静音設計45dB(デシベル。音の大きさの単位で、静かな図書館の中がおおむね40dB前後とされます)をうたうMama&Me QuickPull(約4,980円)で始めて、足りなければ買い足すほうが無駄がありません。
まず用語を整理:シングル・ダブル・ハンズフリー
商品ページに並ぶ言葉は、実は「何本のポンプで搾るか」と「手を使うか」という別々の話です。
- シングル:片方の胸ずつ搾るタイプ。本体1つで完結し、価格が抑えめ
- ダブル(両胸同時):左右を同時に搾るタイプ。かかる時間が約半分になります。メデラは「両胸同時に搾ると搾れる母乳量が増え、脂肪分も増えることが研究でわかっている」と説明していますが、出方には個人差があるため、必ずそうなると期待しすぎないほうがよいでしょう
- ハンズフリー:カップを胸に装着すれば手を離せるタイプ。さらに二分され、カップ一体型(ウェアラブル)はモーターごとカップに入っていて配線がなく、メデラのようなカップ+本体分離型はカップだけを服の中に入れて本体は机に置きます
- さく乳口(フランジ):胸に当てる漏斗(じょうご)の形をしたパーツ。ここのサイズが合うかどうかが、搾乳の快適さをほぼ決めます
「ハンズフリー=両胸同時」ではありません。カップ一体型でも片胸ずつのモデルがありますし、逆にダブルでもチューブと本体を手で支える必要がある機種があります。
失敗の多くは「さく乳口のサイズ」で起きている
搾乳器のレビューでよく見かける「吸引が弱い」「痛い」「あまり搾れない」は、機種の性能ではなくさく乳口のサイズが合っていないことが原因のケースが少なくありません。ここは買う前に確認できます。
メデラ公式は、さく乳口のサイズを「乳頭の直径+4mm」を目安に選ぶよう案内しています。
| 乳頭の直径 | 合うさく乳口のサイズ |
|---|---|
| 〜17mm | S(21mm) |
| 18〜20mm | M(24mm) |
| 21〜23mm | L(27mm) |
測るのは乳輪ではなく、乳頭(乳首)の付け根の直径です。定規やメジャーをそっと当てて確認します。使い始めてからは、次の3点をチェックしてください。
- さく乳口の筒の部分に、乳首が当たって擦れていないか(小さすぎのサイン)
- 筒と乳首のあいだに隙間が空きすぎていないか(大きすぎのサイン)
- 搾乳中に、乳輪まで大きく吸い込まれていないか
同梱サイズは機種で違います。メデラ スイング・マキシ ハンズフリーは21mm・24mmの2サイズが入っていて、27mmは別売。ピジョンのはじめてさく乳セットはMサイズのみ同梱で、以前あったLサイズの特典は終了しています。乳頭が大きめ・小さめの自覚がある方は、別サイズが手に入る機種かどうかを先に確認しておくと安心です。
なお、サイズを合わせても痛みが続く、乳首に傷ができる、しこりや発熱があるといった場合は、搾乳器の設定をいじって粘るより、産院や助産師、産婦人科に相談してください。乳腺炎は自己判断で対処しないほうがよい症状です。
電動搾乳器を選ぶ5つの基準
- さく乳口のサイズが合うか/別サイズを買えるか:前章のとおり、満足度への影響が一番大きい部分です
- 洗うパーツの数:毎回すべて洗って消毒します。3つと8つでは1年間の総手間がまるで違います
- シングルかダブルか:時短が最優先ならダブル。ただし本体価格は上がり、洗うパーツも倍になります
- 動作音:搾乳は夜間や早朝にも回ってきます。集合住宅や、赤ちゃんの隣で搾る想定なら音の情報は要チェックです。今回の5機種では、Mama&Me QuickPullだけが45dBという具体的な数値を公表しています
- 電源とコードレス性:職場や外出先で使うなら充電式が必須です。「電源アダプタ別売」「急速充電非対応」といった細かい条件も、買ってから気づくと地味に困ります
比較表:数値で見る5機種
※ 価格・レビューは2026年9月時点の楽天市場で取得したもので、変動します。
| 商品 | 目安価格 | タイプ | 吸引の調整 | 重さ・電源 | 楽天レビュー | 向く人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| メデラ スイング・マキシ ハンズフリー | 約12,900円(片胸セット) | ハンズフリー(カップ+本体分離)/両胸対応 | 2フェーズ+吸引圧9段階 | さく乳カップ76g(片胸分)/USB充電式・フル充電で1.5時間作動(両胸同時で約6回分) | ★4.45(217件) | 職場復帰などで毎日1〜3回搾る人。洗い物を最小にしたい人 |
| ピジョン はじめてさく乳セット(電動 handy fit+) | 約13,464円 | シングル(片胸ずつ) | 準備2ステップ+さく乳6段階 | 本体質量は公式非公表/充電式コードレス・LEDディスプレー | ★4.60(895件) | 哺乳びん・母乳フリーザーパックまで一度に揃えたい人 |
| いつくし izxi 電動さく乳器 YW-688 | 約6,980円 | ハンズフリー(カップ一体型) | 段階調節あり(段階数は非公表) | 約250g(うちポンプ部143g)・容量180ml・H14.3×W11.2×D7.8cm/充電式(電源アダプタ別売) | ★4.27(1,097件) | ハンズフリーを7,000円以下で試したい人 |
| LARUTAN 電動搾乳機 | 約4,980円 | シングル(両胸同時は別モデル) | ステップ切替+各9段階 | コードレス/USB充電式(急速充電非対応・5V出力の充電器を使用) | ★4.58(2,278件) | レビュー件数の多さで安心して選びたい人。まず1台試したい人 |
| Mama&Me QuickPull(クイックプル) | 約4,980円 | シングル | 3モード×強さ9段階 | 約286g・バッテリー1800mAh・静音設計45dB/USB充電式 | ★4.54(730件) | 夜間や集合住宅で音を抑えたい人。最安で始めたい人 |
悩み別・あなたが選ぶべき1台
- 「昼休みの30分で搾って、そのまま仕事に戻りたい」 → メデラ スイング・マキシ ハンズフリー。服を着たまま搾れて、洗うパーツも最少です
- 「出産前に、搾乳まわりを一式そろえておきたい」 → ピジョン はじめてさく乳セット(電動)。母乳実感哺乳びん160ml・母乳フリーザーパック80ml×20枚・パックに直接搾れるアダプターまで入っています
- 「ハンズフリーは試したいが1万円は出せない」 → いつくし izxi YW-688。カップ一体型で配線がなく、約250gと軽量です
- 「搾乳器が自分に合うか分からない。失敗しても痛くない金額で」 → LARUTAN 電動搾乳機。2,278件のレビューがあり、判断材料が多いのは大きな利点です
- 「赤ちゃんのすぐ横で搾る/夜中に搾る」 → Mama&Me QuickPull。45dBという数値を出している数少ない機種です
- 「使うのは里帰り中の数回だけかもしれない」 → 電動でなく手動という選択肢もあります(ピジョン はじめてさく乳セット(手動)は約6,534円・★4.40/273件)
- 「そもそも母乳が足りているのか不安で搾ってみたい」 → 買う前に母乳が足りているかの見分け方を確認してみてください。搾乳量は母乳の分泌量とイコールではないため、搾乳器で測ろうとすると判断を誤ることがあります
1. メデラ スイング・マキシ ハンズフリー | 服を着たまま、洗い物3つで済ませる
特徴と数値
- 授乳ブラの中にさく乳カップを入れて使うハンズフリー式。専用ブラは不要で、ほとんどの授乳ブラに対応します(授乳ブラの比較記事もあわせてどうぞ)
- カップの重量は片胸分で76g。カップ側にモーターがないため、胸元にかかる重さを抑えた設計です
- 赤ちゃんの飲み方を再現した2フェーズさく乳(速いリズムで母乳の流れを促す→ゆっくり深いリズムで搾る)に、吸引圧9段階を組み合わせます
- 洗うパーツは3つだけ(両胸で使用時は6つ)。食器洗い機での洗浄や、専用キットを使った電子レンジスチーム消毒に対応します
- さく乳口は21mm/24mmの2サイズ同梱、27mmは別売
- USB充電式で、フル充電で1.5時間の作動(両胸同時さく乳で約6回分)。持ち運び用のストラップ付き
気になる点
- 約12,900円は、ピジョンのセット(約13,464円)と並ぶ高価格帯です。しかもこの表示価格は片胸セットのもので、両胸分をそろえるとさらに上がります
- 楽天レビューは217件と、LARUTAN(2,278件)やizxi(1,097件)に比べて母数が小さく、評価がまだ固まりきっていない面はあります
- 使用レポートでは動作音を指摘する声があり、家族が寝ている夜間は気になる可能性があります
- 楽天市場には後継にあたる「フリースタイルミニ」も並び始めています。交換パーツや別売さく乳口を買う際は、対応モデルを確認してください
口コミ・評判(楽天レビュー ★4.45/217件)
購入者レビューによると、家事をしながら、上の子をあやしながらの「ながら搾乳」ができる点への評価が中心です。一方、使用レビューでは、動作音の大きさや、搾乳後の洗浄・消毒という手間自体はなくならないという指摘も見られます。★4.45は5機種の中では下から2番目で、評価そのものが突出しているわけではありません。ハンズフリーという方式の価値を認めたうえで、価格に納得できるかが分かれ目になっている印象です。
2. ピジョン はじめてさく乳セット(電動 handy fit+) | 保存パックまで一式そろう国産
特徴と数値
- セット内容は電動さく乳器 handy fit+・母乳実感哺乳びん160ml・母乳フリーザーパック80ml×20枚・パックアダプター。搾ってそのまま冷凍保存するところまでが1箱で完結します
- ピジョン独自の2ステップさく乳「赤ちゃんここちリズム」を採用。準備ステップ(細かい吸引で分泌を促す)→さく乳ステップ(6段階の強さ)という流れです
- 充電式バッテリー内蔵でコードレス。搾乳時間と吸引の強さが見えるLEDディスプレーを備えます
- パックアダプターを使うと、哺乳びんを経由せず母乳フリーザーパックに直接搾れます。移し替え時にこぼす心配が減ります
- たまひよ読者2,062人へのアンケート「たまひよ赤ちゃんグッズ大賞2025」で、さく乳器部門(メーカー別)1位に選ばれています
気になる点
- パーツ数が多い設計です。使用レポートでは9つに分解でき、電動部を除く8つを毎回洗う必要があると紹介されています。メデラの3パーツと比べると、毎日の負担ははっきり違います
- シングル(片胸ずつ)のため、両胸同時のような時短にはなりません
- 片手で本体を支え続ける使い方になるため、「ながら搾乳」には向きません
- さく乳口はMサイズのみ同梱(Lサイズの特典は終了)。サイズが合わない場合は別途購入が必要です
- 使用レポートでは、動作音が気になるという声や、吸引を弱めたときの戻り方がピリッとするという声もあります
口コミ・評判(楽天レビュー ★4.60/895件)
購入者レビューによると、痛みが少なく赤ちゃんの吸い方に近い、6段階で自分に合う強さを選べる、といった使用感への評価が中心です。895件で★4.60はこの5機種で最も高い水準で、国産ブランドとしての信頼と、必要なものが一式そろう安心感が支持されているようです。一方で「吸引力が弱い」という声も一定数あり、レビュー解説記事の多くはその原因をさく乳口のサイズや当て方に求めています。前章のサイズ確認をしてから判断するのが賢明です。
3. いつくし izxi 電動さく乳器 YW-688 | 7,000円以下で買えるカップ一体型
特徴と数値
- カップ一体型(ウェアラブル)のハンズフリー。チューブも本体も分かれていないため、服の中に入れれば配線がゼロになります
- 本体はH14.3×W11.2×D7.8cm・約250g(うち電動ポンプ部143g)。容量は180mlです
- 消毒は煮沸・薬液・スチームのすべてに対応。耐熱温度はポリプロピレン110℃、シリコーン150℃
- 約6,980円という価格は、ハンズフリー機としてはかなり手頃な部類です
気になる点
- 電源アダプタは付属しません。 手持ちのUSB充電器が必要です
- 購入者レビューには「静音モードでも音は結構大きい」という声があります。カップ一体型は胸元にモーターが来るぶん、音が耳に近いという構造的な事情もあります
- ★4.27は今回の5機種で最も低い評価です。1,097件という十分な母数がついたうえでの4.27なので、価格なりの割り切りが必要な部分はあると考えたほうがよいでしょう
- 容量180mlは、たくさん搾れる方だと途中で止めて空ける必要が出てきます
口コミ・評判(楽天レビュー ★4.27/1,097件)
購入者レビューによると、スマホを見ながら・料理をしながら搾れる手軽さと、この価格でハンズフリーが実現することへの満足が中心です。同時に、動作音を指摘する声がはっきり出ているのが特徴で、★4.27という評価はその割り切りを反映していると読めます。夜間に静かに搾りたい方には第一候補になりにくい一方、日中に家事をしながら使う用途なら費用対効果は高い機種です。
4. LARUTAN 電動搾乳機 | レビュー2,278件、判断材料がいちばん多い1台
特徴と数値
- 楽天市場で★4.58/2,278件と、今回の5機種で最多のレビューが集まっています。産婦人科医と助産師の推薦をうたう商品です
- 刺激モードから搾乳モードへ切り替える2段構えの設計で、各ステップに9段階の強さがあります
- コードレスのUSB充電式。フル充電で複数回使えるため、夜間の授乳にも持ち込めます
- 価格は約4,980円。決して安い買い物ではありませんが、合わなかったときの痛手は1万円超の機種よりはっきり小さくなります
気になる点
- 同じ商品ページ内でタイプが分かれています。 本体一式のみか、哺乳瓶アタッチメント付きかなどで届く内容が変わるため、注文時の選択欄を必ず確認してください
- 手持ちの哺乳びんとの口径の互換性は事前確認が要ります。メーカーによって口径が違うため、そのまま付けられるとは限りません
- 急速充電(Quick Charge、USB Power Delivery等)には非対応で、5V出力の一般的なUSB充電器を使う必要があります
- 使用レポートでは、電子レンジ消毒の可否など細かい条件が商品ページから読み取りにくいという指摘があります
口コミ・評判(楽天レビュー ★4.58/2,278件)
購入者レビューによると、コンパクトで軽く持ち運びやすい、刺激モードから搾乳モードへの切り替えで痛みが少ない、という評価が中心です。2,000件を超える件数で★4.58を保っているのは、この価格帯では有力な材料になります。使用レポートでは、長く使ううちに弁が劣化して吸引力が落ちた場合、本体ごと買い替えず弁だけ交換すれば戻るという実用的な指摘も見られました。消耗品として弁が手に入るかどうかは、長く使う前提なら確認しておく価値があります。
5. Mama&Me QuickPull | 45dBという数値を出している静音モデル
特徴と数値
- 静音設計45dBを公表しています。搾乳器で具体的なdB値を出している機種は多くなく、夜間や集合住宅での使用を考えるときの判断材料になります
- 3つのモード×強さ9段階。分泌を促すモード、マッサージモード、搾乳モードを切り替えて使います
- 約286g・バッテリー容量1800mAhのコードレス。全パーツが洗浄・消毒でき、組み立て・分解は1分ほどとされています
- 哺乳びんはPPSU(ポリフェニルサルホン)という、耐熱性が高く割れにくい樹脂を使っています。商品企画・開発は日本、製造は中国です
- 約4,980円と、今回の5機種で最も安価です
気になる点
- 45dBという数値は「無音」を意味しません。 購入者レビューには、モーター音で子どもが起きてしまったという声もあります。静かな寝室では十分に聞こえる音量だと考えておくのが現実的です
- シングル(片胸ずつ)なので、両胸同時のような時短効果はありません
- レビューは730件で、LARUTANやizxiほどの母数はありません
口コミ・評判(楽天レビュー ★4.54/730件)
購入者レビューによると、価格の割によく搾れる、パーツが少なく洗いやすい、操作が複雑でない、といった扱いやすさへの評価が中心です。★4.54は5,000円を切る価格帯としては高い水準で、「まず1台」の候補として無理のない選択肢になります。ただし静音をうたう機種でも音の感じ方には個人差があり、赤ちゃんのすぐ隣で使う前提なら、最初は少し離れた部屋で試してみるのが安全です。
いつから、いつまで使う?
- いつから:産後すぐから使える製品がほとんどで、ピジョンのセットも「0ヵ月〜」の表示です。ただし産後すぐは母乳の分泌が安定していない時期で、搾りすぎが乳頭のトラブルにつながることもあります。入院中や産後まもない時期に始めるなら、産院の助産師に強さや頻度を相談してから使うのが安心です
- 出番が最も多い時期:職場復帰の直前から復帰後の数か月です。日中に授乳できない分を搾ってストックする使い方が中心になります
- いつまで:授乳を続ける間ですが、離乳食が進んで授乳回数が減るにつれて出番も減ります。卒乳・断乳が近づいたら、張りを和らげる目的で少しだけ搾る使い方に変わっていきます
- 短期間で終わりそうなら買わない選択肢も:手動の搾乳器(ピジョンの手動セットは約6,534円)、産院や専門店での病院グレード(産院で使われる業務用クラス)の搾乳器レンタルなど、代わりになる手段があります。母乳量が安定しない時期や入院中は、レンタルが現実的なこともあるので産院に聞いてみてください
買う前に知っておきたい、やりがちな失敗
- さく乳口のサイズを確認せずに買う:この記事で最初に扱ったとおりです。「吸引が弱い」と感じたら、まず機種ではなくサイズを疑ってください
- 強さを最大にして搾る:強い=よく搾れる、ではありません。痛みがあるまま続けると乳頭を傷めます。多くの機種が段階調整を持つのは、痛くない範囲で最も搾れる設定が人によって違うからです
- 搾乳量で母乳の量を判断してしまう:搾乳器で搾れる量と、赤ちゃんが直接飲み取る量は一致しません。搾れた量が少ないことを理由に自己判断でミルクへ切り替える前に、体重の増え方など別の指標を確認してください
- 手持ちの哺乳びんに付くと思い込む:口径はメーカーごとに違います。搾乳器に付属する哺乳びん以外を使うつもりなら、アダプターの有無を先に調べておきます
- 洗う手間を見積もらない:3パーツと8パーツの差は、1日3回・半年続けると大きな差になります。毎回すべて洗って消毒する前提でパーツ数を見てください
- 音を確認せずに寝室用として買う:dB値を公表している機種はごく一部です。夜間の使用が主目的なら、公表値のある機種を選ぶか、寝室以外で使う運用を決めておくと後悔しません
搾った母乳の保存と、あたため方
搾乳器とセットで必要になるのが保存の知識です。ここは製品の説明書と産院の指示が最優先ですが、共通する基本を挙げておきます。
- 常温:搾ってから4時間以内が目安とされています(16〜25℃)
- 冷蔵・冷凍:保存する専用パックの説明書に従ってください。たとえばピジョンの母乳フリーザーパックは、約-18℃の冷凍で6か月まで保存可能としつつ、3か月ほどを目安に使うことをすすめています
- 冷蔵庫のドアポケットは避ける:開閉で温度が変わるため、奥のよく冷える場所に置きます
- 電子レンジや熱湯での解凍はしない:母乳の成分が壊れるとされています。流水や、ぬるめのお湯につけて解凍します
- 一度解凍・加温したものを、もう一度冷蔵・冷凍しない
- 搾った日時を書いて、古いものから使う
解凍後にちょうどよい温度へ戻す作業が毎回発生するので、この工程が負担ならミルクウォーマー・調乳ポットの比較記事も参考になります。パーツの消毒方法をこれから決めるなら哺乳瓶消毒グッズの比較もあわせてどうぞ。
(出典:産婦人科オンラインジャーナル「教えて!搾母乳の正しい保存方法とは?」助産師監修/ピジョン製品情報)
職場復帰後、搾乳をどう回すか
職場での搾乳は「時間」と「場所」の2つを確保できるかにかかっています。ここで知っておきたいのが、労働基準法第67条の育児時間です。生後1年に達しない子を育てる女性は、通常の休憩時間とは別に、1日2回・各少なくとも30分の育児時間を請求できると定められています(茨城労働局の解説)。2回に分けず1回にまとめて取ることもできるとされており、これを搾乳の時間に充てている方もいます。取り扱いは勤務先の規定にもよるので、復帰前に確認しておくと動きやすくなります。
そのうえで、現実的な段取りは次のようになります。
- 搾る回数:日中に授乳できない時間帯に合わせて1〜2回が一般的です。搾らずにいると張って苦しくなるため、量より「張りをためない」ことを優先します
- 場所:更衣室や多目的室など、鍵のかかる場所を事前に確保しておきます。ハンズフリー機なら服を着たまま搾れるので、環境が完璧でなくても選択肢が広がります
- 持ち帰り:保冷バッグと保冷剤で低温を保って持ち帰ります
- 洗浄:職場で洗いにくい場合、使用後のパーツを保冷して持ち帰り、まとめて洗って消毒する運用が現実的です。この点でも、洗うパーツが3つで済む機種は職場との相性がよくなります
よくある質問
Q. 搾乳器はいらない、という意見も見ますが本当に必要ですか?
A. 全員に必要なものではありません。直接授乳だけで足りていて、預ける予定もなく、張りに困っていないなら買わずに済みます。逆に、職場復帰・預け先での授乳・胸の張りやしこり・赤ちゃんが直接吸うのが難しいといった事情がある方は、あるかないかで負担が大きく変わります。
Q. 電動と手動、どちらから始めるべきですか?
A. 使う頻度で決めるのが確実です。月に数回なら手動(約6,500円前後)で足ります。週に何度も、あるいは毎日搾る見通しがあるなら、握り続ける手の疲れと時間を考えて最初から電動のほうが結果的に楽です。
Q. ダブル(両胸同時)はシングルよりどれくらい速いですか?
A. メデラは搾乳にかかる時間が約半分になると説明しています。ただし洗うパーツも倍になるため、「搾る時間」だけでなく「片づけの時間」を含めて考えてください。1日1回程度ならシングルで困らないことも多いです。
Q. 搾乳器で搾れば母乳の量は増えますか?
A. 授乳や搾乳の刺激が分泌に関係するとは考えられていますが、搾れば必ず増えるという単純な話ではありません。体調や休息、飲水量など多くの要因が絡みます。増やしたい目的がはっきりしているなら、搾乳器を買う前に助産師に相談したほうが近道です。
Q. 音はどれくらいしますか?夜中に使っても大丈夫ですか?
A. 今回の5機種で数値を公表しているのはMama&Me QuickPullの45dBのみです。それ以外は、購入者レビューで音を指摘する声がメデラ・ピジョン・izxiのいずれにも見られました。無音の電動搾乳器はまず期待できないと考えて、寝室以外で搾る、ホワイトノイズを流すなど運用でカバーするほうが現実的です。
Q. 乳腺炎の予防に搾乳器は使えますか?
A. 張りを和らげる目的で使う方はいますが、しこり・赤み・発熱がある状態は自己判断で対処せず、産婦人科や助産師に相談してください。搾りすぎがかえって分泌を増やして張りを悪化させることもあります。
Q. 吸引力が落ちてきたら買い替えですか?
A. その前に確認したいのが交換パーツです。吸引を生むシリコーンの弁は消耗品で、吸引力が落ちてきたと感じたら、本体の故障を疑う前に弁の交換を検討してください。交換部品が単体で買える機種かどうかは、購入前に確認しておくと長く使えます。
まとめ
電動搾乳器の満足度を決めるのは、吸引の強さの数字ではなく、さく乳口が自分に合っているかと、毎日洗うパーツが何個かの2点です。
洗い物を最小にして服を着たまま搾りたいならメデラ スイング・マキシ ハンズフリー、保存パックまで一式そろえて国産で安心したいならピジョン はじめてさく乳セット、ハンズフリーを手頃に試すならいつくし izxi YW-688、判断材料の多さで選ぶならLARUTAN 電動搾乳機、夜の音が心配ならMama&Me QuickPull。この順で自分の事情に当てはめれば、迷う時間はかなり短くなるはずです。
そして、買う前にひとつだけやっておくこと。定規で乳頭の直径を測ってください。それだけで、レビュー欄によく並ぶ「思ったより搾れなかった」を避けられる可能性がぐっと高まります。
価格・在庫・仕様・レビュー件数は変動します。最新情報は各商品ページでご確認ください。
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