赤ちゃんの鼻づまりで寝れない夜にできること|効く順番と、やってはいけないこと

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この記事の結論

赤ちゃんの鼻づまりで寝れない夜にできることは限られていますが、やる順番を変えるだけで、同じ道具でも楽になり方が違います。おすすめは次の流れです。

  1. 部屋を加湿する(湿度50〜60%を目安に)
  2. 湯気に当てる(入浴、または蒸しタオルを顔の近くに)
  3. 食塩水の点鼻薬で鼻水をゆるめる
  4. その直後に鼻水を吸う
  5. 水分を少量ずつこまめに

いきなり吸っても、乾いて固まった鼻水は動きません。ゆるめてから吸うのが要点です。

そしてもうひとつ、先にお伝えしたいことがあります。ネット上でよく見かける「枕やタオルで頭を少し高くして寝かせる」という方法は、赤ちゃんではおすすめできません。理由は後半で説明しますが、上体を起こしたいときは、大人が起きているあいだの抱っこで対応します。

この記事では、なぜ赤ちゃんは鼻がつまりやすいのか、今夜試せる手順、吸うときのコツと嫌がるときの工夫、避けたほうがいいこと、そして受診・救急を考えるサインを順に整理します。

なぜ赤ちゃんは、こんなに鼻がつまるのか

同じ量の鼻水でも、大人はほとんど困らないのに赤ちゃんは眠れなくなります。理由は主に3つあります。

鼻の通り道がとても細い。 赤ちゃんの鼻の穴と、その奥の空間は大人よりずっと狭くできています。ほんの少しの鼻水や、粘膜(鼻の内側の湿った膜)が腫れるだけで、空気の通り道がふさがってしまいます。

口で呼吸するのが上手ではない。 生後数か月の赤ちゃんは、主に鼻で呼吸していると言われます。鼻がつまると、飲んでは口を離して息をつぎ、また飲む——という状態になり、授乳のたびに苦しそうになります。夜中に何度も起きるのも、横になると鼻の奥に鼻水がたまりやすくなるためです。

風邪でなくても鼻はぐずぐず鳴る。 新生児から生後数か月の時期は、空気の乾燥や温度差だけでも鼻がフガフガと鳴ることがあります。熱がなく、機嫌もよく、母乳やミルクもいつもどおり飲めているなら、様子を見てよいことが多いとされています。逆に言えば、判断材料は鼻の音そのものより「飲めているか」「眠れているか」「機嫌はどうか」です。

赤ちゃんの鼻づまりで寝れない夜、この順番で試す

寝る前の30分〜1時間で、次の順にやるのが効率的です。

順番 やること 目安・コツ
1 部屋を加湿する 湿度50〜60%。加湿器がなければ濡れタオルを干す
2 湯気に当てる 入浴、または蒸しタオルを顔の近くに5〜10分
3 食塩水の点鼻薬 赤ちゃん用を左右に1〜2滴ずつ、または軽くスプレー
4 鼻水を吸う 点鼻の1〜2分後に。1回5秒まで
5 水分をとる 授乳・ミルクを少量ずつ、回数を増やして

1. 加湿は「しすぎない」ことも大事

乾燥した部屋では鼻水が固まり、余計に通りが悪くなります。目安は湿度50〜60%。ただし70%を超えるとカビやダニが増えやすくなるので、上げれば上げるほどよいわけではありません。加湿器を使うなら、水を毎日入れ替えることも忘れずに。冬は暖房で部屋が乾くので、湿度計をひとつ置いておくと判断が早くなります。

2. 湯気は、いちばん手軽で効く一手

お風呂の湯気を吸うと、固まった鼻水がゆるみます。入浴後はその日いちばん鼻水が取りやすいタイミングなので、吸引器を使うならここに合わせるのが効率的です。時間がない日は、蒸しタオル(熱すぎない温度に冷ましたもの)を顔の近くに数分置くだけでも違います。肌に直接当てるとやけどの危険があるので、必ず少し離してください。

3. 食塩水の点鼻薬で、鼻水をやわらかくする

生理食塩水(体液と同じ濃さ、0.9%の食塩水)の点鼻薬は、乾いた鼻水をゆるめて出しやすくする目的で、小児科でもよく使われます。ドラッグストアや通販で、赤ちゃん用の点鼻タイプ・スプレータイプが手に入ります。

家庭で塩を溶かして作る方法も紹介されていますが、濃度が合わないと粘膜を刺激しますし、雑菌が入る心配もあるので、市販品を使うほうが確実です。使い方や量に迷ったら、かかりつけの小児科や薬剤師に確認してください。

4. 吸うのは「ゆるめた直後」

点鼻して1〜2分ほど置いてから吸うと、乾いてへばりついていた鼻水が動きます。逆の順番だと、粘膜を引っぱるばかりで、痛がるわりに取れる量は増えません。

5. 水分は、量より回数

鼻がつまっていると一度にたくさん飲めません。1回の量を減らして回数を増やすほうが、結果的に飲める量は増えます。途中で口を離したら、少し休ませてから再開してください。

よく紹介される「頭を高くして寝かせる」は避ける

鼻づまり対策として「バスタオルを丸めて敷き、上半身を少し高くする」「傾斜のあるクッションで寝かせる」という方法をよく見かけます。ただし1歳になるまでの赤ちゃんでは、この方法はとらないでください。

理由は安全面です。厚生労働省は乳幼児突然死症候群(SIDS:元気だった赤ちゃんが眠っているあいだに亡くなる原因不明の病気)の対策として、1歳になるまでは寝かせるときはあお向けにすること、硬めの敷き寝具を使い、顔の近くに枕やぬいぐるみ、やわらかい物を置かないことを呼びかけています。傾斜をつけた寝具についても、海外では体がずり下がって首が前に曲がり、気道が狭くなる危険が指摘され、規制やリコールが行われた経緯があります。

上体を起こすと呼吸が楽になるのは事実です。ただしそれは、大人が起きて見ているあいだの抱っこや縦抱きで実現してください。 抱っこ紐やヒップシートを使うと両手が空くので、寝かしつけの前後だけ縦抱きにする、といった使い方ができます。抱っこ紐選びは抱っこ紐の比較にまとめています。なお、抱っこのまま大人が寝落ちするのは別の危険があるので、眠くなったら平らな寝床に戻してください。

鼻水を吸うときのコツと、嫌がるときの工夫

鼻水吸引は、うまくいけば夜の起きる回数がはっきり減る一方、やり方を誤ると粘膜が腫れて逆効果になります。押さえどころは次のとおりです。

  • タイミングは、入浴直後・授乳の前・寝る前。この3つは鼻水がゆるんでいて取れやすく、効果も実感しやすい場面です
  • 1回5秒程度で区切る。長く吸い続けず、いったん離してから再開します
  • ノズルは鼻の入口に当てる。奥へ差し込まないでください。向きは、上(おでこ側)ではなく、顔に対して水平に耳のほうへ向けると、鼻の通り道に沿います
  • 片方ずつ、短く終わらせる。嫌がって暴れるときは、両方を完璧に取ろうとせず「今日は右だけ」でも十分です
  • できれば二人がかりで。一人が頭を軽く支え、もう一人が吸うと、動いて粘膜を傷つける事故を防げます
  • 口で吸うタイプは、親が風邪をもらいやすい点に注意します

嫌がって泣くこと自体は珍しくありません。泣くと奥の鼻水が前に出てくるので、泣いている最中はむしろ取りやすいタイミングでもあります。ただし、鼻血が出た・吸ったあとに機嫌が長く戻らないというときは、強く吸いすぎている可能性があります。

回数の上限を決めた公的な基準はありません。「鼻づまりで眠れない」「ミルクが飲めない」という困りごとがあるときに使うのが基本で、回数を気にするより、粘膜を傷つけない使い方を守るほうが大切です。

鼻水吸引器、結局どれを選べばいいか

鼻水吸引器は新生児から使えるものがほとんどで、自分で上手に鼻をかめるようになる3歳前後まで使い続ける家庭が多い道具です。それだけ長く付き合うものだからこそ、最初の1台選びで満足度が変わります。

こんな人には、次のタイプが目安になります。

  • 夜間に何度も鼻づまりで起きる、吸引力を最優先したい → 据え置き型の電動
  • リビングや寝室に据え置く場所がない、価格も抑えたい → ハンディタイプの電動
  • まだ使う頻度が低く、いきなり高いものを買うのは不安 → 手動タイプ
  • 帰省や旅行など、持ち運びを優先したい → 口で吸うコンパクトタイプ

代表的な商品を具体的な数値で比べると、次のようになります(楽天市場のレビュー、2026年8月時点)。

商品 タイプ 価格目安 楽天レビュー 向く人
メルシーポット S-505 据え置き電動 7,980円 ★4.67/8,616件 夜間に頻発する家庭・吸引力を最優先したい人
ちぼじ 鼻水吸引器 ハンディ電動 3,980円 ★4.60/17,515件 コスパ重視で手軽に電動を試したい人
HANASUI 鼻吸い器 ハンディ電動 3,740円 ★4.54/1,189件 とにかく価格を抑えて電動を試したい人
ピジョン 電動鼻吸い器 シュポット ハンディ電動 13,585円 ★4.70/2,233件 外出先にも持ち歩きたい・メーカーの安心感を重視する人
ピジョン 手動鼻吸い器 シュポットポンプ 手動 2,772円 ★4.34/133件 まず手動で様子を見たい家庭
ママ鼻水トッテ 口で吸うタイプ 738円 ★4.33/61件 最安で試したい・帰省や旅行の携帯用

迷ったら、夜間に頻繁に使う前提でメルシーポット S-505を第一候補にすすめます。理由は、8,616件という多いレビュー数のなかで★4.67を維持しており、電動据え置き型のなかで長く定番として選ばれ続けている実績があるためです。購入者レビューでは吸引力の強さを評価する声が目立つ一方、「動作音が大きい」「価格が他のハンディ型より高め」という指摘も見られます。音や置き場所、価格がネックになる家庭は、上の表のハンディ電動タイプから試すほうが現実的です。

より詳しい比較は鼻水吸引器の比較(手動と電動)、電動同士の違いは電動鼻水吸引器の比較にまとめています。

やりがちだけれど、やめたほうがいいこと

綿棒を奥まで入れる。 見えている鼻の入口の鼻水を拭き取るのは問題ありませんが、奥へ差し込むと粘膜を傷つけ、腫れてかえって通りが悪くなります。

大人用の点鼻薬や、市販のかぜ薬を自己判断で使う。 血管を収縮させるタイプの点鼻薬は、赤ちゃんには使えないものがあります。市販のかぜ薬も、乳幼児では慎重に扱うべきものです。使う前に必ず医師か薬剤師に相談してください。

メントール系の塗り薬を鼻の下や胸に塗る。 大人向けの製品には「2歳未満には使用しない」と書かれているものがあります。使う前に対象年齢を確認してください。

部屋を暖めすぎる。 暖房を強くすると乾燥が進み、鼻水が固まります。厚着と重ね掛けで汗をかくのも、赤ちゃんにとっては別の負担です。着せ方の目安は季節別の服装を参考にしてください。

受診・救急を考えるサイン

鼻づまりのほとんどは家庭のケアで乗り切れますが、次の様子があるときは別です。

すぐに受診、状況によっては救急

  • 呼吸が速い、ゼーゼー・ヒューヒューという音がする
  • 息をするたびに、のどの下や肋骨の下がへこむ(陥没呼吸といいます)
  • 唇や顔色が青白い、紫っぽい
  • 母乳・ミルクの量がいつもの半分以下、おしっこが半日以上出ない
  • ぐったりして、呼びかけへの反応が鈍い
  • 生後3か月未満で、38℃以上の発熱がある

日中に、かかりつけへ

  • 鼻づまりで眠れない夜が何日も続いている
  • 色のついた鼻水が10日以上続く
  • 耳を触る、耳を押さえて泣く、夜泣きが急に増えた(中耳炎のことがあります)
  • 咳が長引いている

判断に迷うときは、小児救急電話相談「#8000」(全国共通ダイヤル)に電話すると、看護師や小児科医から助言を受けられます。発熱をともなうときの家庭でのケアは赤ちゃんの発熱・体調不良のホームケアにまとめています。いずれにしても、気になる症状は自己判断せず、かかりつけの小児科や耳鼻科に相談してください。

鼻づまりが長引くとき、背景にあること

鼻づまりが1週間を超えても改善しない、あるいは短い間隔で繰り返すときは、次のような背景が考えられます。いずれも家庭で見分けるのは難しいので、続くようなら受診の目安と考えてください。

  • RSウイルスなどの感染症:生後6か月未満は症状が重くなりやすいとされ、鼻づまりから始まって咳や呼吸の苦しさに進むことがあります
  • 副鼻腔炎:鼻の奥の空洞に炎症が起きた状態。色のついた鼻水が長引きます
  • アレルギー性鼻炎:1歳前に発症することは比較的少ないと言われます。ただし毎年同じ季節に繰り返すようなら、その様子を受診時に伝えてみてください
  • 保育園に通い始めた時期:月に何度も風邪をもらう時期があります。この繰り返しについては保育園の洗礼にまとめました

なお、鼻水の色だけで細菌が原因かどうかを判断することはできません。受診するかどうかは、色よりも「どのくらい続いているか」「全身の様子はどうか」で考えるほうが確実です。

よくある質問

Q. 鼻づまりで母乳・ミルクがうまく飲めません。どうすればいいですか。

A. 授乳の前に鼻水を吸うと、飲みやすくなることが多いです。それでも途中で口を離すときは、1回の量を減らして回数を増やしてください。飲む量がいつもの半分以下の状態が続く、おしっこの回数が明らかに減っている場合は受診しましょう。

Q. 加湿器がありません。代わりになるものは。

A. 濡れたバスタオルを寝室に干す、洗面器にお湯を張って置く、浴室のドアを開けて湯気を回すといった方法があります。ただし浴室に残り湯があるときは、転落事故を防ぐため子どもを近づけないでください。

Q. 鼻吸い器は毎日使っても大丈夫ですか。

A. 回数を制限する公的な基準はありません。困りごとがあるときに、1回5秒程度・鼻の入口に当てる範囲で使うのが基本です。鼻血が出る、嫌がり方が日に日にひどくなるといったときは、吸引が強すぎないか見直してください。

Q. 鼻水が黄色や緑色になりました。抗生物質が必要ですか。

A. 色が変わること自体は、風邪の経過でよく起こります。色だけで抗生物質が必要かどうかは決められません。続く日数と全身の様子をあわせて、医師に判断してもらってください。

Q. うつぶせのほうが楽そうに見えます。そのまま寝かせてもいいですか。

A. 1歳になるまでは、寝かせるときはあお向けが基本です。大人が起きて見ているあいだに腹ばいの時間をとるのは問題ありませんが、そのまま眠ってしまったらあお向けに戻してください。

まとめ

赤ちゃんの鼻づまりで寝れない夜は、加湿してから湯気に当て、食塩水で鼻水をゆるめてから吸う——この順番が基本です。ゆるめる工程を飛ばすと、同じ吸引器でも取れる量が変わります。

そして、頭を高くして寝かせる方法は使いません。上体を起こすのは、大人が見ているあいだの抱っこで。寝床は平らなまま、あお向けを守ってください。

家庭でできることには限界があります。呼吸の様子がおかしい、飲めない、ぐったりしている——このいずれかがあれば、家庭のケアを続けるより、早めに小児科へ相談するほうが確実です。


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