ストロー飲みの練習はいつから?吸えない子に効く紙パック法と、つまずき別の対処

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この記事で分かること

ストロー飲みの練習はいつからか——目安は生後7〜8ヶ月ごろ、離乳食が1日2回に増えたあたりからです。 そして、くわえても吸ってくれないのは、やる気や発達の問題ではなく、多くの場合「吸えば飲み物が出てくる」ということをまだ知らないだけです。

先に要点をまとめます。

  • 時期の目安は生後7〜8ヶ月ごろ。ただし急ぐ必要はなく、1歳前後で始めても遅くありません
  • 吸ってくれない最大の理由は、哺乳瓶やおっぱいを吸う動きと、ストローを吸う動きがまったく別物だから
  • 最も成功しやすいのは、紙パックを軽く押して、口の中に少量を送る練習法です
  • 練習に使う飲み物は水か麦茶が基本。果汁やイオン飲料を練習に常用しないほうが無難です

この記事では、始める時期の考え方、なぜ吸えないのかという理由、紙パックを使った具体的な手順、つまずき別の対処、コップ飲みとの順番を順に整理します。マグそのものの選び方はストローマグ・トレーニングカップの比較にまとめています。

ストロー飲みの練習はいつから始める?

結論としては、生後7〜8ヶ月ごろ、離乳食が1日2回になったあたりが最初の目安です。市販のストローマグの対応月齢も、6〜8ヶ月ごろからという表示が中心になっています。

ここでひとつ、正直に補足しておきます。国の「授乳・離乳の支援ガイド」は、離乳中期(生後7〜8ヶ月ごろ)にコップを使って飲む練習を始めることには触れていますが、ストローについて「何ヶ月から」という時期を定めているわけではありません。つまり、ストロー飲みには公的に決まった開始時期はなく、7〜8ヶ月ごろというのは製品の対応月齢と実際の家庭の進み方から見た、あくまで実務的な目安です。

そのうえで、月齢よりも次のサインが出ているかを見るほうが確実です。

見るポイント 目安
おすわり 支えなしで、または軽い支えで座っていられる
離乳食 1日2回に進み、スプーンを嫌がらない
口の動き もぐもぐと口を閉じて飲み込めている
興味 大人が飲んでいるものに手を伸ばす、口を動かして真似する

逆に、まだ首すわりが不安定、支えても座位が保てない、離乳食を始めたばかりという段階なら、急ぐ必要はありません。ストロー飲みは1歳を過ぎてから覚える子もたくさんいますし、それで困ることはほとんどありません。首すわりや腰すわりの確認方法は首すわりの確認方法腰すわりの確認方法にまとめています。

なお、外出先で水分をとらせたい、保育園入園までにできるようにしたい、という事情がある場合は、6ヶ月台から練習を始めても問題ありません。ただし嫌がるなら、いったん引くのが結局は近道です。

なぜ吸えないのか? 哺乳瓶とストローは別の動き

毎日あれだけ勢いよく哺乳瓶を飲んでいるのに、ストローだと噛むだけ。この落差には、はっきりした理由があります。

おっぱいや哺乳瓶を飲むとき、赤ちゃんは舌を波打たせるように動かして、乳首をしごきながら飲み物を引き出しています。生まれつき備わっている飲み方です。

一方、ストローで飲むには、唇でストローをしっかり囲んで隙間をなくし、頬と舌を使って口の中の空気を薄くし、その力で飲み物を吸い上げるという動きが必要になります。ジュースのパックを吸うときに頬がへこむ、あの動きです。これは生まれつきの動きではなく、あとから覚える技術です。

つまり、吸えないのは能力が足りないのではなく、やり方をまだ知らないだけ。ここが分かると、練習の目的もはっきりします。教えるべきは「吸い方」ではなく、「このストローの先から飲み物が出てくる」という事実です。それさえ分かれば、吸う動き自体は赤ちゃんが自分で見つけていきます。

紙パック法のやり方(3ステップ)

いちばん成功率が高いのが、紙パック飲料を使う方法です。パックを大人が軽く押すことで、赤ちゃんが吸えなくても口の中に飲み物を届けられるからです。

用意するもの:赤ちゃん用の紙パック麦茶(125mL前後の小さいもの)と、こぼれてもいい服・エプロン。

ステップ1|ストローを短く切る

付属のストローを、パックに挿したときに1〜2cm出るくらいまで短く切ります。長いままだと吸い上げる距離が長くなり、難易度が上がります。切り口が鋭くならないよう、はさみで一度にまっすぐ切ってください。

ステップ2|くわえさせて、軽く押す

ストローの先を、赤ちゃんの下唇の上にちょんと乗せ、口が開いたら少しだけ入れます。奥に入れすぎないのがコツです。

そのままパックの側面を、指1本でごく軽く押します。ほんの数滴が口の中に入る程度で十分です。強く押すとむせて、次から嫌がる原因になります。飲み込めたら押すのをやめ、少し待ちます。

ステップ3|「押す→待つ」を繰り返す

これを1回の練習で3〜5回ほど繰り返します。何度か続けるうちに、押していないのに頬がへこんで吸う瞬間が来ます。そこが分かれ目です。

早い子は数日、時間がかかる子は2〜3週間かかります。大事なのは1回の練習を1〜2分で切り上げること。長引かせるほど嫌がられます。「今日はここまで」であっさり終えて、また明日でかまいません。

吸えるようになったら、紙パックからストローマグに移行します。最初のうちはマグの中身を少なめにすると、傾けたときに一気に出てむせるのを防げます。

紙パック以外の方法

紙パックが手に入らないときは、次の方法でも代用できます。

  • ストローに水を入れて指でふさぐ:短く切ったストローを水に挿し、上の口を指でふさいで持ち上げると、中に水が残ります。その先を赤ちゃんの口に入れて指を離すと、少量が口に落ちます。原理は紙パック法と同じです
  • 大人が飲んで見せる:見て真似したがる時期の子には、これだけでうまくいくことがあります。特別なことをしなくても、目の前でおいしそうに吸って見せるのは立派な練習です
  • スパウトを挟む:スパウトとは、哺乳瓶の乳首とストローの中間にある、飲み口が細長く突き出たパーツのことです。ただし必須ではなく、スパウトを飛ばしてストローに進む子も多いので、うまくいかないときの選択肢くらいに考えて構いません

つまずき別の対処

よくある状態 考えられる理由 対処
噛むだけで吸わない 歯が生える時期で、口に入る物を噛みたい 練習を数日休む。歯固めで噛む欲求を先に満たしてから再開
くわえもしない ストローという物体に警戒している 無理に入れず、まず持たせて遊ばせる。大人が飲んで見せる
吸うがすぐ吐き出す 量が多すぎてびっくりした パックを押す力を半分に。数滴ずつに減らす
むせる・咳き込む 一度に入る量が多い、姿勢が後ろに倒れている 背もたれを立てて座らせ、少量から。むせたら即中断
飲めるがこぼす 唇でストローを囲みきれていない まだ発展途上。防水スタイやエプロンで受けつつ続ける
マグだと飲まない 紙パックより吸う力が要る、味が違う 中身を少なめに。慣れた麦茶を入れる

むせる場合は、姿勢を最初に確認してください。 抱っこで後ろに寄りかかった姿勢だと、飲み物が気管に入りやすくなります。椅子に座って、体をやや前に起こした姿勢が基本です。ベビーチェアの使い始めの目安は腰すわりの確認方法を参考にしてください。

そして、数日連続でうまくいかないときは、いったんやめるのが最善の手です。嫌な記憶がつくと再開が難しくなります。1〜2週間空けてから再挑戦すると、あっさり吸えることが珍しくありません。

コップ飲みとストロー飲み、どちらが先?

「ストローを先に覚えるとコップが下手になる」と言われることがありますが、どちらが先でなければならない、という決まりはありません。実際の家庭では、扱いやすさから外出用にストローを先に導入し、家ではコップの練習も並行する、という形が多くなっています。

それぞれの性格を整理すると、選びやすくなります。

比べる点 ストロー飲み コップ飲み
覚えやすさ コツをつかむまで時間がかかることがある 大人が支えれば早い段階から始められる
こぼれにくさ ふた付きマグならこぼれにくい こぼれる前提で、支えが必要
外出での使いやすさ 使いやすい。移動中も飲める 難しい
将来つながる動き ストロー・パック飲料が飲める 食事中の水分補給、うがいにつながる

おすすめの進め方は、家ではコップ、外ではストローという使い分けです。コップは大人が下から支え、ふちを下唇に当てて、傾けるのは少しだけ。最初は底に5mmほど水を入れた状態から始めると、失敗しても被害が小さくて済みます。

ちなみに、コップやストローが使えるようになると、卒乳・断乳を考えるときの選択肢が広がります。授乳のやめ方については卒乳の方法にまとめています。

練習中に気をつけたいこと

飲み物は水か麦茶を基本にする。 果汁やイオン飲料は吸ってくれやすい反面、練習に常用すると甘い味を覚え、虫歯のリスクや食事量の低下につながります。イオン飲料は本来、発熱や下痢で水分がとれないときのためのもので、日常の水分補給に置き換えるものではありません。

くわえたまま歩かせない。 ストローをくわえたまま移動して転ぶと、のどや口の中を突く事故につながります。飲むときは座らせる、というルールを最初から徹底しておくと安心です。

パーツの洗浄を軽く見ない。 ストローの内側とパッキンの溝は汚れが残りやすく、麦茶を入れたまま置くとカビが出ることがあります。使ったらすぐ分解して洗い、細いブラシでストローの中を通す。パッキンは外して洗い、乾かしてから戻します。

「飲めた量」を目標にしない。 練習の目的は、吸う仕組みを覚えることです。この時期の水分は授乳やミルク、離乳食からとれているので、練習で数滴しか飲めなくても問題ありません。離乳食全体の進め方は離乳食の進め方にまとめています。

よくある質問

Q. 1歳を過ぎてもストローで飲めません。遅いでしょうか?
A. 遅いとは言いきれません。ストロー飲みは発達のチェック項目ではなく、覚える機会があったかどうかの要素が大きいものです。コップやマグで水分がとれていて、食事も進んでいるなら、慌てて練習を詰め込む必要はありません。ただ、食事全般で飲み込みにくそう、むせることが多いなど気になる様子があるときは、自己判断せず健診や小児科で相談してください。

Q. ストローを噛みちぎってしまいます。
A. 歯が生えてくる時期には起こりがちです。破片を飲み込む危険があるので、傷んだストローはすぐ交換してください。噛む欲求が強い時期は練習を一度休み、歯固めなどで満たしてから再開すると通りやすくなります。歯が生え始めた頃のケアは赤ちゃんが歯磨きを嫌がるときも参考になります。

Q. スパウトは飛ばしても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。スパウト(哺乳瓶の乳首とストローの中間にある、細長い飲み口)は必ず通る段階ではなく、いきなりストローに進む子も多くいます。買い足す前に、まず紙パックで試してみるほうが無駄がありません。

Q. 保育園でストローマグを使うと言われました。いつまでに間に合わせれば?
A. 入園の1〜2ヶ月前から少しずつ始めれば、多くの場合は間に合います。ただ、園によってはコップやスパウトで対応してもらえることもあるので、まず確認するのが確実です。入園前の準備は保育園入園準備リストにまとめています。

Q. 家では飲めるのに、外出先だと飲みません。
A. 場所が変わると飲まなくなるのはよくあることです。中身をいつもの麦茶にそろえる、飲み慣れたマグを持参する、といった「いつもと同じ」を増やすと戻りやすくなります。それでも飲まない日は無理に続けず、水分は授乳や食事で補ってかまいません。

まとめ

ストロー飲みの練習を始める目安は生後7〜8ヶ月ごろですが、公的に決まった時期があるわけではなく、おすわりと離乳食の進み具合を見て判断すれば十分です。

吸ってくれないのは、哺乳瓶を吸う動きとストローを吸う動きが別物だからです。教えるべきは吸い方そのものではなく、「この先から飲み物が出てくる」という事実。そのために、紙パックを軽く押して口の中に数滴を送る方法が最も効きます。ストローを短く切り、1回1〜2分で切り上げる。これだけです。

うまくいかない日が続くなら、いったん休む。数週間後に、拍子抜けするほどあっさり吸えることがよくあります。焦らず、こぼれても大丈夫な支度をして、気長に付き合ってください。


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