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この記事で分かること
赤ちゃんの麦茶はいつからか——結論は、離乳食が始まる生後5〜6ヶ月ごろからで十分です。それより前の赤ちゃんに、母乳や育児用ミルク以外の水分を足す必要は基本的にありません。 暑い日でも、授乳の回数を少し増やすほうが確実です。
先に要点をまとめます。
- 母乳・育児用ミルクは、その大半が水分。離乳食開始前は、これだけで水分は足りているとされています
- 麦茶を始めるなら離乳食と同じ時期。まずはスプーン1さじから
- 量は月齢で変わりますが、麦茶でお腹をふくらませて母乳・ミルクが減るのは本末転倒です
- 市販のベビー用麦茶はそのまま、大人用は2〜3倍に薄めるのが一般的な目安
- 夏に本当に見るべきは飲んだ量ではなく、おしっこの回数と機嫌
この記事では、いつから飲ませていいのか、量はどのくらいか、麦茶以外の飲み物をどう考えるか、そして水分が足りていないサインを順に整理します。
赤ちゃんの麦茶はいつから飲ませていい?
結論から言うと、離乳食を始める生後5〜6ヶ月ごろが、麦茶を試すのに自然なタイミングです。理由は水分補給というより、「母乳・ミルク以外の味と、飲み方の練習を始める時期だから」です。
一方で、市販のベビー用麦茶には「生後1ヶ月ごろから」と書かれた商品もあります。これは矛盾しているわけではなく、その月齢から与えても問題ない濃さで作られているという意味です。飲ませなければいけない、という意味ではありません。
昔は「お風呂上がりに白湯(さゆ)」「離乳食の前に果汁で慣らす」と指導されていた時期がありました。ただ現在は考え方が変わっていて、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、離乳を始める前の赤ちゃんに果汁やイオン飲料を与える栄養学的な意義は認められていないという整理になっています。祖父母世代のアドバイスと食い違うことがあるのは、このためです。
そもそも水分は足りている? 母乳・ミルクの大半は水分
「こんなに汗をかいているのに、母乳だけで大丈夫?」と不安になりますよね。
母乳も、調乳した育児用ミルクも、成分の9割近くが水分です。赤ちゃんは飲むたびに、栄養と一緒に水分もしっかり取っています。暑い日は赤ちゃん自身も自然と授乳を欲しがるので、回数を制限せず飲みたいだけ飲ませることが、そのまま水分補給になります。
むしろ注意したいのは逆のパターンです。月齢の低い赤ちゃんの胃はとても小さいので、麦茶や白湯でお腹がふくらむと、その分だけ母乳・ミルクを飲む量が減ります。水分は取れても栄養が減り、体重の増えに影響することがあります。「水分を足す」より「授乳を減らさない」ほうが優先、と覚えておくと迷いません。
月齢別・麦茶の量の目安
麦茶の量に「1日◯mlを必ず」という決まりはありません。汗のかき方、離乳食の進み具合、その日の気温で変わります。以下はあくまで一般的な目安として、幅を持って見てください。
| 月齢 | 1回あたりの目安 | 飲ませ方 |
|---|---|---|
| 5〜6ヶ月 | スプーン1〜2さじ | 味に慣れる練習。飲まなくても心配ない |
| 7〜8ヶ月 | 30〜50ml程度 | 離乳食のあとや入浴後に。ストローマグを試し始める |
| 9〜11ヶ月 | 50〜100ml程度 | 食事の合間に。コップ飲みの練習も |
| 1歳〜 | 100ml前後を1日数回 | 食事と食事の間、遊びの区切りに声をかけて |
大事なのは合計量を計ることではなく、「食事や授乳の直前に大量に飲ませない」という一点です。直前に飲むとお腹がいっぱいになり、肝心の食事が入らなくなります。飲ませるなら食後か、食事と食事の間に。暑い日はこれより増えて構いませんし、逆に離乳食に汁物が多い日は、麦茶をあまり飲まなくても不足しているとは限りません。
麦茶の飲ませ方——薄める? 温度は?
大人用は薄める、ベビー用はそのまま
市販のベビー用麦茶(紙パックや粉末タイプ)は、赤ちゃん向けに薄く作られているので、そのまま与えられます。
家庭で沸かした大人用の麦茶を使う場合は、2〜3倍に薄めるのが一般的な目安です。市販のティーバッグは大人が飲む濃さで作られているため、そのままだと赤ちゃんには濃すぎます。1歳を過ぎて食事量が安定してきたら、薄める倍率を少しずつ下げ、最終的に大人と同じ濃さへ移行していけます。
なお麦茶の原料は大麦で、カフェインを含みません。これが赤ちゃんの飲み物として麦茶が選ばれてきた理由です。ただし大麦もまれにアレルギーの原因になることがあるので、初めての1回は少量にして、万一のときすぐ受診できる平日の日中に試すのが安心です。
温度は常温から人肌で
冷蔵庫から出したての冷たい麦茶は、赤ちゃんのお腹には刺激が強すぎます。常温か、人肌程度に温めたものから始めましょう。夏でも、キンキンに冷えたものを与える必要はありません。
スプーンから始めて、ストロー・コップへ
最初はスプーンで1さじずつ。慣れてきたらストローマグやコップに進みます。ストローの練習には少しコツがあるので、ストロー飲みの練習方法にまとめた手順も参考にしてください。商品ごとの向き不向きは、このあとのタイプ別比較でまとめています。
作り置きは夏こそ短めに
赤ちゃんに与える麦茶は、その日のうちに飲み切るのが基本です。煮出し・水出しどちらでも、作ったら冷蔵庫で保存し、翌日まで持ち越さないほうが安心です。
特に注意したいのが、口をつけたあとのストローマグ。飲み口から入った雑菌は、夏場だと短時間で増えます。外出時は保冷ケースに入れ、常温で持ち歩いた分は数時間を目安に飲み切るか、作り直しましょう。
赤ちゃん用麦茶、商品で選ぶならどれ?
いつから・どのくらいの量かが分かっても、店頭やネットには粉末・紙パック・ペットボトルとタイプがあり、結局どれを買えばいいのか迷う人は多いはずです。主なタイプを、実際の価格と口コミ評価つきで比較しました。
| 商品・タイプ | 対象月齢 | 価格目安 | 評価(口コミ集計) | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| 和光堂 飲みたいぶんだけ 麦茶(粉末スティック 1.2g×8包) | 1ヶ月頃〜 | 8包入り300円前後 | ★4.37(29件) | 濃さを調整しながら、スプーン1さじの練習期から使いたい人 |
| ピジョン ベビー麦茶(紙パック 125ml×3個) | 1ヶ月頃〜 | 3個パック360円前後 | ★4.28(49件) | お湯を使わず、外出先ですぐ飲ませたい人 |
| ピジョン ベビー麦茶 Pigeon Friends(ペットボトル500ml、常温長期保存) | 1ヶ月頃〜 | 24本ケースで2,340円程度(1本約98円) | 発売から日が浅くレビューはまだ少ない | 災害時の備蓄も兼ねて用意したい人 |
| 大人用麦茶ティーバッグを2〜3倍に薄める | 離乳食開始後(5〜6ヶ月)が目安 | 1杯あたり数十円 | ー | 毎日たくさん飲むようになり、コストを抑えたい人 |
※価格は2026年9月時点の通販サイト掲載価格の目安で、実売価格は変動します。評価は主要通販サイトの口コミを集計した数値です。
こんな人にはこれ
- 離乳食開始期でまず試したい→粉末スティック(和光堂)。1包を薄めに溶いてスプーン1さじから始められる
- お出かけ先でサッと飲ませたい→紙パック(ピジョン)。曲がるストロー付きでお湯もいらない
- 災害時の飲料も兼ねたい→ペットボトル(ピジョン Pigeon Friends)。常温で長期保存できる
- 家で毎日たくさん使う・コストを抑えたい→大人用麦茶ティーバッグを2〜3倍に薄める
迷ったらこれ:和光堂「飲みたいぶんだけ 麦茶」
初めて麦茶を試す時期は、濃さを自分で調整できる粉末タイプのほうが失敗しにくいので、まずはこちらをおすすめします。1包(1.2g)をお湯で溶かすだけで作れ、薄めから始めて月齢が上がるにつれ濃くしていけるのが利点です。口コミでも「ゴクゴク飲んでくれる」「苦味や渋みがなく飲みやすい」という声が多く、通販サイトの口コミ集計で★4.37(29件)と評価も高めです。
一方で、「お湯で溶かす手間があり、外出先ですぐには与えられない」「1包で約100mlできるので、飲み始めの時期は使い切れず余る」という声もあります。外出が多い時期は、そのまま飲める紙パックタイプと使い分けるのも一つの方法です。
ピジョンの紙パックタイプも口コミ集計で★4.28(49件)と評価は近く、「薄めずそのまま飲める」「ストローが曲がって飲みやすい」と支持されている一方、「容量のわりに割高に感じる」「開封後は3日以内に飲み切る必要がある」という指摘もあります。味や安全性で大きな差はなく、普段どこで飲ませることが多いかで選んで問題ありません。
麦茶以外の飲み物はどう考える?
麦茶以外の選択肢も、迷いやすいところをまとめておきます。
| 飲み物 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 湯冷まし・白湯 | 麦茶と同じ時期から | 必須ではない。麦茶を嫌がる子の代わりに |
| イオン飲料(赤ちゃん用) | 発熱・下痢など体調不良時に | 日常的な水分補給には使わない |
| 果汁・ジュース | 1歳以降に少量なら | 糖分が多く、虫歯と食事量減少の原因に |
| 牛乳(飲用として) | 1歳ごろから | それ以前は離乳食の調理に加熱して少量まで |
| 緑茶・紅茶・ウーロン茶 | 幼児期以降 | カフェインを含むため乳児期は避ける |
| はちみつ入りの飲料 | 1歳未満は絶対に不可 | はちみつに含まれることのある菌による重い食中毒(乳児ボツリヌス症)のリスクがあるため |
特に補足したいのがイオン飲料——汗で失われる塩分などを補うために作られた飲み物です。赤ちゃん用として売られているため日常的に飲ませたくなりますが、日本小児科学会は、乳幼児用イオン飲料を長期に多量に飲み続けたことによるビタミンB1欠乏症(神経や心臓に影響が出る栄養不足)の報告について注意を呼びかけています。発熱や嘔吐・下痢で脱水が心配なときの一時的な使用にとどめ、普段の水分は麦茶や母乳・ミルクにしておくのが無難です。体調不良時の対応は赤ちゃんの発熱時のホームケアも合わせてご覧ください。
水分が足りているかの見分け方と、受診の目安
夏の育児で本当に見るべきは、飲んだmlの数字ではなく赤ちゃんの様子です。次のような状態なら、水分は足りていると考えて大丈夫です。
- おしっこで濡れたおむつを1日6回以上替えている
- 機嫌がよく、いつもどおり遊んだり眠ったりしている
- 唇や口の中が湿っている
反対に、以下のサインが見られるときは水分が不足している可能性があります。
- 半日近くおむつが濡れない、おしっこの色が濃い
- 泣いても涙がほとんど出ない
- 唇や舌が乾いている
- 大泉門(だいせんもん)がへこんでいる——赤ちゃんの頭のてっぺんにある、骨がまだ閉じきっていない柔らかい部分のことです。通常はわずかにへこむ程度ですが、明らかに落ち込んで見えるときは注意が必要です
- ぐったりして反応が鈍い、呼びかけへの反応が薄い
とくに、ぐったりしている・おしっこが半日以上出ない・唇が乾いて反応が鈍いといった状態がそろうときは、家庭での様子見ではなく小児科を受診してください。嘔吐や下痢が続いていて水分を受けつけない場合も同じです。判断に迷う症状は自己判断せず、かかりつけ医や小児科に相談しましょう。
麦茶を飲んでくれないときの工夫
まず前提として、離乳食開始のころに麦茶を飲まないのは、まったく問題ありません。母乳・ミルクが足りていれば水分は不足していないからです。そのうえで試す価値があるのは、次の4つです。
- 温度と濃さを変える——冷たすぎる・濃すぎるのが理由のことは多いです。常温で、ごく薄いところから
- 容器を変える——スプーン、ストロー、コップ、レンゲなど。マグの飲み口が合っていないだけの場合も
- タイミングを変える——入浴後や外遊びのあと、喉が渇いているときに差し出す
- 食事で補う——スープ、味噌汁の上澄み、果物、野菜のとろとろ煮からも水分は取れます
それでも受けつけないなら、湯冷ましに切り替えても構いません。飲み物の種類より、水分が足りているかどうかが本題です。
やりがちな失敗3つ
- 授乳や食事の直前に飲ませる——最も多い失敗です。小さな胃は水分ですぐ満たされ、肝心の母乳・ミルクや離乳食が入らなくなります
- 甘い飲み物を「ごほうび」に習慣化する——一度覚えると麦茶や水を飲まなくなり、虫歯のリスクも上がります。日常は麦茶か水に
- 夏に作り置きを常温で置いておく——冬と同じ感覚で朝の麦茶を夕方まで置くのは危険です。冷蔵保存とその日のうちに飲み切ることを
よくある質問(FAQ)
Q. 生後2ヶ月です。暑い日は麦茶を飲ませたほうがいいですか。
A. 必要ありません。母乳・育児用ミルクで水分は取れています。暑い日は授乳の回数を増やし、室温を調整して汗のかきすぎを防ぐほうが確実です。
Q. お風呂上がりに白湯を飲ませるべきと言われました。
A. 現在は必須とされていません。離乳食開始前なら、お風呂上がりも授乳で十分です。ただし飲ませて害があるわけではないので、赤ちゃんが欲しがるなら少量与えても構いません。
Q. 大人用の麦茶を薄めれば代用できますか。
A. できます。2〜3倍に薄め、常温か人肌にしてから与えてください。市販のベビー用麦茶は薄める手間がない点が便利ですが、成分として特別なものが入っているわけではありません。
Q. 1日にどのくらい飲めば安心ですか。
A. 合計量よりも、おしっこの回数(1日6回以上おむつが濡れる)と機嫌を目安に。汗をかいた日は増え、涼しい日は減るのが自然です。
Q. 麦茶を飲むとうんちがゆるくなった気がします。
A. 一時的なら様子を見て構いませんが、量が多すぎる可能性もあるので、いったん減らしてみてください。下痢が続く、機嫌が悪い、水分を受けつけないといった場合は小児科に相談を。便秘との付き合い方は赤ちゃんの便秘対策にまとめています。
まとめ
赤ちゃんの麦茶は、離乳食が始まる生後5〜6ヶ月ごろからで十分です。それまでは母乳・育児用ミルクで水分は足りており、夏でも「授乳を減らさない」ことが最良の水分補給になります。
始めたあとも、量を計って達成させるものではありません。スプーン1さじから慣らし、食事の直前を避け、常温で、その日のうちに飲み切る。この4つを押さえておけば十分です。そして日々の判断材料は数字ではなく、おしっこの回数と赤ちゃんの機嫌。ここさえ見ておけば、不安になる場面はぐっと減ります。
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